迷惑鴉の奇想曲(クラップ・カップリオ)
〜貴様に異議あり!〜
終楽章




GM  皆様予習、復習は大丈夫でしょうか?今更ではあるが、今回はこの裁判がラストバトル。バトルでは手加減しないのが我が流儀……きちんと復習はしとかないと、敗訴しますぜ。負けたら当然CP減るから頑張りなよ(笑)

カイ 任せといてください、全然できてませんから!(爆)

イブン 「しかし、だな・・・・・この控え室というものは、落ち着かんな」腕組みして、座っていることにして復習だ……確か、血友病でつついて終わってたっけね。

カイ 俺は血友病のことすら覚えてなかったからなぁ……法廷バトルで俺の出る幕はないってことかな(爆)

GM  イブンの言うとおり、前回君たちはセルジオ高司祭に一撃かましてやったわけですな。で、場は僅かにざわついております。

ユトル どうしてレクサールなんぞのためにこれほど駆けずり回ったのか。しかしここまできた、やるしかないか。

GM  クラップ弁護士「畳み掛けるなら今がチャンス……いや、もうちょっと様子を見たほうが……」腕組みしてぶつぶつ

GM  ソード検事「……くっ。いかん、風向きが」汗をだらだら流しております。

GM  アレイオス裁判長「静粛に、皆さん静粛に」かんかんっ、槌を叩いている。

ユトル 「さぁ、どうですかセルジオ高司祭。誰にでも分かるよう明瞭にお答えください」

GM  アレイオス裁判長「ユトル殿の言うことはもっともです。貴方にはどうして殺害された時刻がわかったのですか?説明していただきたい」かんかんっ



法廷の風向きは変わりつつあります。

しかし、このやりとりはGMの想定範囲内だったりします。



GM  セルジオ高司祭「それはですね……」汗を一筋たらして言葉に詰まる。

GM  セルジオ高司祭「……」目を閉じて言葉を捜している模様。

GM  セルジオ高司祭「……失礼。思い出しました、先程の発言は誤りです」目を開いて。

GM  セルジオ高司祭「我々、ペローマの使徒には優れた医療の技が伝わっており、通常の遺体であればだいたいの死亡時刻等を診断することができます」

カイ 「その遺体がたとえ血友病の患者であっても、ということですか」

GM  セルジオ高司祭「話を遮らないで欲しい……しかし、私には彼の死亡時刻を判断することはできなかった」カイをぎろっと睨む。

GM  セルジオ高司祭「あの時、私は同僚の死を目の当たりにし気が動転していたのでしょう」

GM  セルジオ高司祭「いい加減な診断で判別した死亡時刻が『偶然にも』当たっていたので……」

GM  セルジオ高司祭「死亡時刻を正確に診断できた、と見栄を張ってしまいました。申し訳ありませんでした」静かに頭を下げた。

ユトル 「30秒単位ですよ、そんな偶然は証拠として信用なりませんね」

GM  セルジオ高司祭「私も信じられませんね。ですが、事実です……ペローマ神の導きだったのかもしれませんね」



明らかに怪しいセルジオの言い訳。

しかし、偶然だったと言い切ってしまえばそこまでなのである。

どれほど怪しかろうが、証拠がない限り。

……まあ、裁判長のセルジオに対する心象が悪くなる程度の影響ですね(笑)

で、これ以上ここから突っ込むのは無理と判断したプレイヤーたちは別口から攻め始めました。



イブン GM〜パワーストーンって、魔法使いなら見た目で現在/MAX点が分かったりしない?

GM  見た目じゃわからんだろうなぁ。やっぱり触ってみないと、魔力感知の魔法でも使えば分かるかもしれんが。

ユトル 魔法感知をかけられるかな?

GM  使おうと思えば使えるんじゃないかね?

イブン っていうか、裁判長に調べてもらえばいいいんじゃないかな。

ユトル ……直接申し出てもいいんじゃが、減っている可能性もないではない。では挑戦……成功度5、どのくらいの距離があるのかが分からんが。

GM  パワーストーンのサイズは15点。満タンだよ。

イブン 確か、PSって一日一点回復だっけ?

ユトル いや、12時間で1点だね。よし!「裁判長、セルジオ高司祭のパワーストーンの充填度を調べる必要が在ると思われます」

GM  アレイオス裁判長「……パワーストーンを?」

GM  ソード検事「異議あり。そのパワーストーンがこの事件とどう繋がる?全く無関係だろう」

ユトル 「このパワーストーンが事件の主な証拠としての《過去視覚》に使われたのです。無関係なはずがない。そもそも証拠として提出されていないのは遺憾です。今直ぐ外して提出してください」

GM  セルジオ高司祭「……?」眉をひそめ怪訝そうな表情をしております。

ユトル 「裁判長、パワーストーンを調べるべきです。“本当に使用されたのか”どうか」

GM  ソード検事「……何が言いたいのかね君は?」

ユトル 「セルジオ高司祭は《過去視覚》そのものを使っていない可能性があります。それほど巨大なパワーストーンであれば、3日や4日程度では回復しません。セルジオ高司祭、疚しいことがなければ調べても構いませんよね?」イブンサフの指摘が鮮やかじゃったな。幸い、事件からまだ4日ほどしか経っておらん。

GM  セルジオ高司祭「!?」ピクリ、と眉を吊り上げた。

カイ おお、痛いところを突いたらしい。

GM  アレイオス裁判長「確かに……過去視覚は大魔術、それほどの魔法を使用したならば回復しきるには相当な時間がかかります。よろしい、そのパワーストーンをこちらへ」

ユトル まぁ、この衆人環視で無理だとは思うが、セルジオが魔法を使わないか監視しておく。指先一つの挙動までも(じーっ)

GM  パワーストーンはアレイオス高司祭の元へ運ばれ、点検される。そして……。

GM  アレイオス裁判長「……このパワーストーンは未使用ですね。魔力は十分に満たされている」

GM  ソード検事「な!?」愕然とした表情でのけぞった。

ユトル 「どういうことか説明してもらいましょうか、セルジオ高司祭」

GM  クラップ弁護士「ちゅーことはあれか?セルジオ高司祭はこれ使わずに魔法つこうたんか?」

ユトル その通りじゃ。もっとも《過去視覚》自体は使ったかもしれんがな(ひそひそ)

カイ むう、魔法の話になると訳がわからん(汗)

ユトル SWで言うと、『魔晶石使ってないのにそんな拡大できるわけねーじゃん!』って話だよ(笑)

カイ ああ、なるほど。わかりやすい(笑)

GM  アレイオス裁判長「セルジオ高司祭、説明を」かんかんっ



なかなかに良い攻撃です。

しか〜し、これもまだまだGMの想定内である。

というわけで言い訳して逃げちゃいましょう(笑)



GM  セルジオ高司祭「……分かりました。正直にお話しましょう」苦い表情で。

GM  セルジオ高司祭「偶然に偶然が重なった形で言えばかえって疑いを招くと思って言わなかったのですが……」

GM  セルジオ高司祭「……魔法は時として神がかり的な効果を発生させます」

GM  セルジオ高司祭「極めて低い確率で、ではありますが……莫大な魔力を消費無く発動させることができる時があるのです」



セルジオが言っている神がかり的な効果、というのは発動判定のクリティカルのことである。

GURPSでは発動判定にクリティカルした場合、一切体力を消費しないのである。



ユトル 「偶然に偶然が重なりますね」

GM  セルジオ高司祭「ええ、本当に信じられないことです」

ユトル いや、ほんと信じてないよ。言っとくけど嘘の証言は立派な犯罪だよ(笑)

GM  そりゃそうだろうな。でも、ばれなきゃ犯罪ではない(笑)

カイ 多分カイは信じてる(笑)

GM  ソード検事「ペローマ神の導きに相違あるまい。犯人を捕まえよという」腕組みをして肯いてる。

GM  クラップ弁護士「んな都合のええ偶然が何度もおこってたまるかいっ!」ぎゃぎゃー

ユトル 「では貴方は“少なくとも”2つの嘘をついたのは認めるわけですね。セルジオ高司祭」

GM  セルジオ高司祭「それは違います。嘘は言っていません、事実全て……を伝え損ねていただけで。私が遺体の診断を試みたことも事実ですし、パワーストーンを使用したことも事実ですよ」

イブン うーむ・・・



やはり、明らかに怪しい言い訳。

けれど、現実に起こりえる現象です。

やはり、これ以上は突っ込めません。

プレイヤーたちも微妙に焦れてきた様子。

きっと《嘘発見》の魔法とか使いたくなってきたことであろう。



ユトル 「私はここに一つの仮説を提唱したいと思います。一般人ならともかく司法の番人たるクラーク検事が嘘をつくとは思えませんから、彼は真偽はともかく被告人の犯行現場の“映像”を見たのでしょう」

GM  ソード検事「当然である。我輩は確かに見た!」

ユトル 「ここで《過去視覚》が決定的ではない理由として、最大の欠点を挙げましょう。最初にも言いましたが、調査官を兼任していらっしゃるクラーク検事殿の思考に転送されたものが《過去視覚》以外の魔法である可能性は棄てきれません。しかし何より所詮は見たままですから、犯人が変装をしていた場合に気付けるかどうか分かりません。もっと言えば、幻覚などを使用されている場合にはどうしようもありません。《過去視覚》を通して過去を垣間見ている者は、幻覚を事実として見るでしょうね」

GM  アレイオス高司祭「……なるほど」

ユトル 「また、セルジオ高司祭の証言によれば被害者は死亡後は机に伏せていたとのことですが、椅子に座っていたのに背中から一突きは不可能です。背もたれが邪魔なはずだ。これはどういうことでしょうか?本当に机に伏せていたのですか?貴方の証言は至る所に不自然な点がある」

GM  ソード検事「我輩が見た映像では……被害者は背もたれの無い丸椅子に座っており、背後から忍び寄った被告が一突きに……力尽きた被害者はそのまま机に突っ伏したわけだが」

カイ 今更だけど、現場の椅子はホントに背もたれがない椅子なの?

GM  記憶術どうぞ〜(笑)

カイ じゃあ、とりあえず記憶術いってみようかな。……16、うむ、盛大に失敗。しかし大丈夫。クラークに証言させてやる(笑)

GM  おや?目標値+10失敗、人それをファンブルという(笑)

ユトル 現場を見てるのはイブンサフだけじゃよ。狂った獣に襲われたのもな(笑)カイは見てないからファンブルも何もないよ〜。

GM  ファンブルは大失敗である(笑)そしてファンブルは理不尽なものである(断言)カイは現場を見ていない、しかし、現場を見たと思い込んで確かに丸椅子だったはずだと思いました。

カイ ありゃ、いらぬ判定をしてしまったか(汗)今回は知力関係はうまくいくと思ってたのになぁ。

ユトル 2対1でカイを丸め込もう。何せカイよ、お主は朴訥(笑)「カイ、現場を見たのはイブンサフだけじゃぞ(<イェーカー>で突付く)」

カイ 多いほうの意見に流されるぞ。丸め込まれました(笑)「一つはっきりしないんだが……現場の椅子は、本当に背もたれがない丸椅子なのか?」

GM  ソード検事「我輩が映像で見たものは背もたれの無い丸椅子である」

イブン 「・・・ソードたちが到着したときの現場の様子を、聞いてきたいものだな」

カイ 「あなたが映像で見た椅子ではない。実際に現場で使用されていた椅子のことを聞いているんだ!」

ユトル 「そうです。映像ではなく、現実にその目で見たものを!」

GM  ソード検事「残念だが覚えていない。記憶はサリカの管轄……我輩はガヤンの使徒である」←知力判定失敗。

イブン 「管轄などの話ではないだろう? 真実を求めるならば、それを示してもらおうではないか」

ユトル おぉイブンサフ、プライドを刺激するのは上手い作戦じゃ(笑)

イブン 「・・・矜持や肩書きで曲がる真実など、俺の≪誠実≫が許さなかっただけだ」

GM  ソード検事「そうか、そこまで言うのなら……調べようではないか。誰でも良い。誰か現場の方へ向かわせろ」机をばんっ

GM  クラップ弁護士「ちょいまちやっ!お前らだけじゃ信用ならんわっ!こちらからも一人出すでっ!」手を上げました

GM  アレイオス裁判長「許可します」かんかんっ

GM  というわけでどうしますかね?君らの誰かが行くかい?誰も行かないならクラップが行くけれど。



さて、ここから先が問題である。

GMが今回のシナリオで一番やりたいシーン。

言ってしまえば最大級の山場である。

上手くいくかどうか……。



ユトル どうする?

イブン ユト爺か、ユト爺の魔法に抵抗したクラップが行くべきかと

カイ 一応魔法抵抗力の高い人が行ったほうがいいのではないかと思ってしまうんだけど……



相談を始めるプレイヤーたち。

個人的にはユトルを法廷に残したかったりする。



ユトル なら儂が行こう。どのみち《精神感応》で中継する。

GM  ちなみに誰を出すか、当たりハズレがありますよ(笑)



というわけで、ユトルに決まりそうになった瞬間、妨害の手を入れてみたり(笑)

この一言で再び考え始めるプレイヤー。

我ながら意地の悪いマスタリングである。



イブン レクスとセルジオ以外が全員で、ってのが、ベスト。

カイ むしろ法廷を現場に持っていく(笑)

ユトル 全員で行こうか。GM、どうせみんな帰ってくるまで待ってるんだよね?

GM  当然、待ちません。誰がなんと言おうとも……これは逆転裁判のお約束ですから(笑)

ユトル そのゲームやったことないんだってば(遠い目)



お約束はさておき、誰が行くかようやく決まったようである。

どうなったかというと……。



カイ む、審議続行か……それなら俺が現場に行ったほうがいいな。俺には法廷で戦う力がない(笑)

イブン うむ。カイに行ってもらって、セルジオにはユトルが相手した方がいいかもしれない。



まあ、そうなるだろう。

予想通りの結果に内心喝采をあげるGM。



GM  アレイオス裁判長「では確認に向かうものはそちらへ。では審議を続けましょう」

GM  クラップ弁護士「ほな、行って来るわ〜」ばひゅーん!その姿疾風の如しっと

カイ 「うおお、置いてかないでくれぇ!」ずんどこずんどこ



かくして出発するカイとクラップ。

ひとまず彼らの方は置いておく。

で、審議続行である。



GM  アレイオス裁判長「さて、弁護士側の主張は分かりました。……主張した仮説が真実であればこの調書はその意味を失います。証明することができますか?」

GM  ソード検事「証明はできまいっ。言っておくが決定的な証拠がない限り、我輩の調書は白であるっ!」

GM  アレイオス裁判長「さて……」目を閉じて考えてます



結局のところプレイヤー側に決定的な武器はない。

それが手に入るのは実はもう少しだけ先の話なのである。



ユトル 「裁判長、レイピアの件ですが」

GM  アレイオス裁判長「なんでしょう?」

ユトル 「私はシャストア神官でなくてもレイピアを使って人を攻撃する方法を知っています」

GM  ソード検事「ふっ……何を愚かなことを。それぞれの神殿に伝わる特殊武器は門外不出、それを他の信者が扱うなどナンセンスだ」肩をすくめて首を振り振り。

ユトル 「では改めて(おほん)。レイピアを使用できる者が限られているという点ですが、確かにシャストア神官以外フェンシング技能を使える者はそういないでしょう。しかしそも、技能を持っていなくてもレイピアを武器として使うことは例外的に可能です。それは高司祭なら共通して習得可能な呪文です…『《飛ぶ剣》』(すぅっと目を細める)

GM  アレイオス裁判長「飛ぶ剣、の魔法ですか」



《飛ぶ剣》の魔法。

それは刃物を弾丸として敵に向かって打ち出す攻撃魔法である。

その破壊力は相当な代物だったりする。



ユトル 「ちょうどここにセルジオ高司祭がいるのでお尋ねしましょう。《飛ぶ剣》は高司祭なら誰でも習得することが可能ですね?」

GM  セルジオ高司祭「確かにその通りだ。学びさえすれば高司祭位にあるものならば使用できる」

ユトル 「突いて使う武器ならば、物を選びません。レイピアは正にそれです。貴方もそれを習得していますか?」儂は武器にそれほど興味がないんじゃが、貫き丸って名剣なんじゃろうか?

GM  ええ、実は名剣ですよ。最高品質な上に魔法までかかってますから(笑)

ユトル そりゃ鎧着てない奴が体力15で心臓めがけて投げつけられたら死ぬわな(笑)

GM  飛ぶ剣で心臓を一突きにすればダメージ三倍、あっさり致死ダメージに到達する程度には鋭い。ましてや、被害者は血友病、少々ダメージ低くてもそのうち死にますな。確実に。

GM  セルジオ高司祭「……貴方は何が言いたいのかな?」目をすぅっと細めています

ユトル 「今ここに“偶然”いる高司祭の貴方が覚えているほど有り触れた魔法ならば、誰にでも犯行が可能であったといいたいのですよ。どうですか?」

GM  セルジオ高司祭「なるほど、貴方は私を疑っているわけか」くっくっく、と喉を鳴らしてます

ユトル 「おっとそう言えば…(にやり)先ほど、神殿で習った魔法の一覧を提出されていましたね」ねぇイブン、怖いよっ(笑)

イブン 大丈夫。あれもお約束だ・・・多分

ユトル 「まぁ、神の学徒たるペローマ神官が野蛮な《飛ぶ剣》など、普通は学ぶ道理はありませんが(飽くまで平静に)」

GM  ソード検事「異議ありっ!その意見は……」

GM  セルジオ高司祭「まあ、待ちたまえ……ソード検事」口元をくぃっと歪めて

カイ 本性がでてきた……いよいよクライマックスか。



いよいよ対決色が明確化してきた法廷バトル。

そろそろ行ってみましょうか。

本シナリオ、メインイベントである。



GM  セルジオ「確認するが良い。その資料に私の習得した魔法が書いてある……あるかね?飛ぶ剣は……くっくっく」セルジオの提出した書類に飛ぶ剣の魔法はないぞ。

ユトル この書類は正式なものじゃよな?神殿で教わる魔法をこっそり学ぶとかできないよね?

GM  こっそりと学ぶことはできない。普通の人間は神殿以外から学ぶことを考えることがない、とルールに書いてある

GM  セルジオ「もちろんこれは正式なものだ。なんなら、それ以外の方法でも証明してやろうか?」目が不穏に光っております

ユトル 「ほぉ、御聞かせ願いたいですな」

GM  セルジオ「どうかね?ここは一つ《嘘発見》の魔法でも試してみたら。正直に答えてやろう。この際どんな質問でも受け付けるぞ」



下手をすればGM自身の首を目一杯絞める爆弾発言である。

過去、幾多の推理ものシナリオを破壊してきたであろう《嘘発見》。 

まさに鬼門中の鬼門。

この魔法をあえて使用させる。

それこそが今回のシナリオでの最大の挑戦だったりする。



GM  アレイオス裁判長「法廷での魔法は使用を禁止されておりますが」困惑した表情

GM  セルジオ「検察側と弁護側両者の同意があれば問題は無い、そうでしょう?」にやにやしています。

GM  ソード検事「そ、それは……その通りですが」

GM  アレイオス裁判長「確かに」

ユトル 「では裁判長に《嘘発見》をお願いしてもよろしいでしょうか?質問は私がします」

GM  セルジオ「まあ、待て。《嘘発見》の魔法を認める条件がある。そちらにもそれなりのリスクは負ってもらわないとなぁ……」口元に笑み



プレイヤーが一方的に有利になるであろう《嘘発見》

当然、無条件に使用を許可したりはしないのである。

とっても重たい枷を付けさせてもらいましょう。



GM  セルジオ「では。こちらからの魔法使用条件は一つ。私の証言に嘘偽りが無く私が潔白であった場合……そちらの御仁にはある魔法を受け入れてもらいましょう」

ユトル 「いいでしょう」セルジオよ、このやり取り。命取りになるぞ…

GM  セルジオ「私の知り合いに《大命》を使えるものがいます。内容は……わかりますな?」服の襟をゆるめつつ「人を探るような魔法の使用を生涯禁止させてもらう。事件の解決に協力するため証言しているというのに疑われるのは不愉快だ。くくくっ……誠実な人間を疑い、魔法まで使う者には相応しい罰だろう?」挑発的にユトルを眺めてます

GM  敗北したら、今後精神伝達系魔法を使わない、という呪いを食らってもらいますがどうする?

ユトル えー!?



魔法使いにとり、魔法を禁止する呪いは死も同然である。

ユトルの決断やいかに?

一方、法廷で爆弾発言が続いていた頃、ペローマ神殿に向かったほうでも事件は起きていた。



GM  クラップ弁護士「にしても疑わしい奴やなぁ……証拠無いけど、あら信用できんわ。お、見えてきた見えてきた」だだだと疾走。

カイ お、到着したか?

GM  さて、ペローマ神殿ですが。先にたどり着いたクラップが立ち止まり神殿のほうを見上げております。

GM  クラップ弁護士「おー、こらすごいわ」

GM  燃えてます。ペローマ神殿が盛大に燃えてます。ジェスタの人たちも消火活動に当たっているね。探せばガッシュとその仲間達もいるかもしれない。

カイ ……火事だって!?そりゃいかん。はやく消火しなくては!

GM  クラップ弁護士「あかんわ、こら近づけそうに無い……どないしょー」

カイ 俺はジェスタ神官ご用達の消火器を持っていないからなぁ……。

GM  それはさておき、現場にいった人は視覚判定です。この判定、失敗すると辛いよ(笑)

カイ って、それは知力での判定ではないですか?(笑)



舞台は法廷に戻る。

かなり悩む二人のプレイヤー。

そりゃそうだろう。



ユトル うーん、レクスのためにそこまでする義理があるか……ぶっちゃけレクスが無罪であればそれでいいと思ってるんだけど。

GM  では断ればいいんでないかい?

イブン あれだけ自信満々なんだ、間違いなく勝ち目はないな。

そんなことはありません。
ただし、決定的な情報が届いていないので、勝利するのはきわめて難しいけれど(鬼)

ユトル (瞑目して暫し)…いや、受けよう。

GM  セルジオ「ほう……?」面白そうな表情

ユトル 受ける最大の理由…それは「癖:博打好き」だから。以上(笑)

GM  なんと、そんなところで博打がきくとは(笑)

ユトル 二番目の理由は勝算があるからだけどね。



さて、どういった勝算なのでしょうか。

ゲームマスターの思惑をひっくり返せるほどの代物だったらやだなぁ……。



ユトル 念のために確認。一つ、《嘘発見》をかけるのは裁判長である。一つ、質問には必ず「いいえ」で答える。

GM  ソード検事「ちょちょっと、その条件は……」



これはまた厳しい条件を出してきました。

しかし……。



GM  セルジオ「よかろう」自信たっぷりに

GM  アレイオス裁判長「ではその条件で《嘘発見》の使用を許可します。両者の同意の上で使用された魔法なので、この結果は法的な力を持つことを明言します」

GM  ソード検事「……」無言で汗を流しています。



GMが仕掛けている罠(半ば反則技)が機能していれば十分に対抗できるはずである。

どんな質問が飛び出すか、実に楽しみだ。



GM  セルジオ「どんな内容でも答えようじゃないか。さあ、聞きたまえ好きなように」目をすぅっと細めて、口元をゆがめてます。

ユトル では、よいかな?「質問……貴方はクラム神官の殺害に関与していますか?」

GM  セルジオ「ふっふふふ。初っ端から疑ってくるとは……失礼な話だ。意地でも貴様の魔法を封じてやりたくなったよ。



力強く問うユトル。

犯人に対して問うのであれば、必殺の質問であろう。



GM  ソード検事「そ、それは……」

ユトル 「これが一番手っ取り早いですな(やれやれと着席)」



甘い。

大甘である。



GM  セルジオ「いいえ。私はクラム神官の殺害には関与していません」ユトルを眺めて自信たっぷりに。

GM  アレイオス裁判長「……む?嘘は全く感じられません」目をつぶっている

GM  セルジオ「くっくっく……ははははっ……まだ聞きたいことはあるかね?」

ユトル なんで?(汗)



GM最大の大仕掛けがついに発動である。

さあ、楽しくなってきました(悪魔)

PC側の究極反則技《嘘発見》に対抗するため、こちらもかなり反則気味の仕掛けを組んでいます。

質問の仕方によっては露呈するでしょうが……。



イブン ・・・その質問は失敗だと思う。だって、教えたことと、殺害者との関係が明らかでないから

ユトル 直接じゃなくて、『関与』だよ。部屋の間取りや血友病のことを実行犯に教えても関与になるはず。

イブン 後、そういう力任せな質問に答えるGMではない(笑)



決定的だと思っていた質問を回避され、その理由に考えを巡らせる二人。

《嘘発見》が反応しない理由、実はそれほど複雑な理由ではなかったりします。

彼らが考えている間にペローマ神殿のほうを進めることにしましょう。

火事現場でカイとクラップは情報を得ることができるのでしょうか?



カイ げふう、失敗度1でげす……。

GM  じゃあ、クラップだな。13で判定してくれ。

カイ よし、成功度1!さすがだクラップ!伊達に鳥頭じゃない!

GM  クラップ「なんや、あいつら」じゃあ、クラップが発見した。見れば物陰の方から火事の様子を窺っている者がいる。……仮面かぶっていてとっても怪しい(笑)

イブン ・・・な!?

ユトル 怪しい〜!(爆笑)

GM  クラップ「……あいつら、爺さんのいっとった奴らか!?」で、ペローマ神殿が崩れ落ちるのを確認し、満足したのか……足早に姿をくらませようとしております。

カイ 静かに接近……できるキャラじゃないんだよなぁ。「お前ら、一体なにしてやがる!?」ドカドカと接近します。

GM  では君たちの事に気がついて逃亡しよう……でも、クラップがいるんだよなぁ。逃げ切れないな。振り切れない、と判断したのか仮面の人物は立ち止まります。黒い仮面の小柄な人影、背中に長剣を背負っていますよ。

カイ 「お前ら、こんなところで何してるんだ。もしや、あの火事は……」

GM  小柄な人影「……」黙ってます。

GM  クラップ「無言の肯定っちゅーやつやな」

イブン ・・・出てくるなら、イブンがそっちに行くべきだったか・・・?(汗)

カイ 「あんたらにはちょっと付き合ってもらわなくちゃいけないな……」ガヤンの人も一緒にいるんだよね?

GM  物陰からもう一人現れます。今度は赤いほう。

カイ 「……もう一人いたか」

GM  赤い方「君たち、我々に何のようかね」

カイ 「今俺たちはペローマ神殿に用があって来たんだが……都合よく火事ときた。そんであんたたちがいた。無関係とは思えないんでね……ご同行願えるかな?」



法廷のほうでは質問が続く。

次々と繰り出される必殺の質問。

それをあっさりと退けるセルジオ。

勝負はセルジオ優勢である。



カイ 嘘発見から逃れる魔法とかあるの?

イブン ・・・習得魔法の一覧に、忘却か、完全忘却ってあったりしてね。

ユトル 「質問。自分の記憶を改竄、もしくは消去していますか?」

GM  セルジオ「いいえ。そんな事はしていません」きっぱりと。

ユトル 「質問。クラム神官のユヴァリーフ史の研究成果を奪いましたか?」自分で言うのもなんじゃがやりたい放題じゃな(笑)

GM  セルジオ「失礼な質問を次から次へとよく思いつくものだ。……いいえ、クラム神官の研究成果を奪ったりはしていません。まだあるかね?」馬鹿にしたような表情で。

ユトル 「質問。クラム神官に殺意を懐いたことはありますか?」

GM  セルジオ「いいえ、だ。クラム神官に殺意を抱いたことはない。そろそろいいかね?」

GM  アレイオス裁判長「……今までの内容には全て、嘘が感じられません」

イブン うーん・・・・。



法廷組みはそろそろ焦り始めた様子。

ここで尻尾をつかめなければ、馬鹿げた代償を支払う羽目になるのだから大変である。

思う存分、焦ってもらいましょう(悪魔)

視点はペローマ組へ。



GM  赤い方「なるほど。君たちの素性は理解した。残念ながら君たちには同行できない。見逃してもらえると助かる」

カイ 「そうもいかない。こっちは親友の未来がかかってるんでね……なんとしても同行してもらいたいね」

GM  赤い方「そうか。なるほど、なるほど。では取引といこう……情報を一つ君に送ろう。決定的で有益な、そう君たちに一番必要なものだ」

カイ 「その代わりに、あんたらを見逃せってのか?……情報にもよるな」

ユトル カイが司法取引してる(笑)

カイ 「とりあえず、その情報をもらえるかな。それが決定的な情報であれば、あんたらを見逃すよ。このメイスに誓おう」

GM  赤い方「ふむ……君たちはある人物を助けたい。そうだろう?それを助ける事ができる情報、と言っておこうか」

カイ 「……わかった、あんたらの言うことを信じよう。見逃してやる。だからその情報を教えてくれ」



カイ君、その取引は大正解である。

ここで取引を拒否していたら大事だったよ。

朴訥な君が火事現場に来てくれて良かった(笑)

というわけで、GMが仕掛けた最大の罠が今明らかに。



GM  赤い方「それは、あるペローマ神官が死んでいない、ということだ。そして……ある高司祭が死んでいる、という事実」

カイ 「……!」おいおい、そういう展開なのか、これは(汗)

ユトル うわーそんなん聞かされるともう質問できんや〜ん(笑)

カイ 「クラップ、急いでこのことをみんなに伝えてくれ!お前が一番早く法廷まで戻れるんだ、頼むぞ!」

GM  赤い方「もう1つ教えてやろう。ピアース、剣を神官に向けて唱えよ。全てはそれでわかるだろう……」

カイ 「そうか、ありがとよ。誰か知らんがこの場はとりあえず助かったよ。出来るなら、もう二度と顔をあわせないですむことを祈ってる」法廷に急いで戻ろう。



そう、実は被害者はクラム神官ではなく、セルジオ高司祭だったのである。

ということは今、法廷に立って証言している人物の正体は……。

いや〜我ながら酷いシナリオである。

しかし、決定的な情報は最後の最後に明かされる、これぞ逆転裁判最大のお約束中のお約束なのだから仕方がない(爆)



ユトル うぅ…TRPG名物、プレイヤーは知っているけどPCは知らない状態に(汗)

GM  アレイオス裁判長「……やはり嘘は感じられません」

GM  セルジオ「いいえ。面倒なものだ、思うようにしゃべれないというのは……」皮肉げに笑ってます。

ユトル でもさ、誰も質問で『セルジオさん、あなたは〜ですか?』とは言ってないけど??



しかし、ユトルは最初の質問で『クラム神官の〜』と問いかけている。

この一言が効いている限り、《嘘発見》は意味を成さないのである。

幸い、ユトルの方からその一言を言ってくれたので、GMは大助かりである。

もちろん、プレイヤー側が言わなくてもこちらで勝手に『クラム神官の〜』と付け加えて回答するつもりだったんだけどね。



ユトル ……この偽者の人、殺害に関与してないの?

GM  クラムの殺人には、ね。



だってクラム神官は死んでないも〜ん。

目の前にいるも〜ん。



ユトル あ、そうか。これは万事休すだな…クラップの帰りを待とう。

イブン 「・・・ああ、忘れていた。こういう質問にははじめにする質問があってだな・・・」

ユトル 「あなたはセルジオ高司祭ですか?」(笑)

GM  今更そんな質問には答えない(笑)

カイ とりあえずクラップが戻るまで場つなぎよろしく……俺は相当遅れて到着するから(笑)



矢継ぎ早に質問を繰り返し、時間を稼ぐ彼ら。

物語はそろそろ佳境である。



GM  ではそろそろ……クラップがドカーンと登場!

ユトル おっと(笑)

GM  クラップ弁護士「ちょっとまったぁぁぁ!かくかくしかじかっ!ちゅーわけでそいつに対しての質問の仕方がまちごうとるっ!」

ユトル 「何?どういうことじゃクラップ?!」

GM  クラップ「……根っこの部分がちがっとったってことや」

ユトル 「どう質問すればよいのじゃ?(汗をかきながら)」

イブン 「・・・証言台に立っているのが本人ではないなら、すべての質問も証言も、意味がないな」

GM  クラップ「この事件はクラム神官の殺害事件やない……セルジオ高司祭殺人事件やったんやっ!」

カイ くそう、足が遅いからおいしい場面をとられちまったよぅ!(爆)

GM  あーあ(笑)

ユトル 「質問。貴方はクラム神官ですか?」

GM  セルジオ「……!?」セルジオは黙ったまま答えません。だらだらと脂汗を流している。

GM  アレイオス裁判長「……答えてください」

ユトル カイ…ありがとう(朗らかに)

GM  セルジオ「い・いえ……」

GM  アレイオス裁判長「!?この反応は貴方はクラム神官なのですか!?」

GM  ソード検事「なななんとっ!?」

イブン ・・・なんとなくからくりが・・・あれ?・・・でも・・・うーん

ユトル 「では最後の質問。あなたは誰かに脅されていますか?」

GM  クラム神官「脅す?この俺をそんな奴はもういない」

ユトル 「もういない、ですか。喋っていただけませんか?事件の全容を。もう胸の痞えを取るべきでしょう」

イブン 「・・・セルジオ司祭に成り済ました理由・・・いや、セルジオ司祭を自分に見立てさせた真実を、な」

GM  クラム神官「俺はセルジオに脅されていた。だが、そんなことはどうでもいいことだ」

GM  レクサール?「……そうだね。その通りだ、でも他に殺人犯がいれば。僕は殺していないことになる」ぼそっと

イブン ちらっとレクス(?)の様子を伺ってみよう

GM  レクサールは……ウィンクでも返しとこうか(笑)

イブン ああ、レクスの中にキリュウがいるのは知ってていいんだっけ・・・眉間を揉んでいよう

GM  クラム神官「くっく、くくく……確かに俺はセルジオじゃない。お前たちが殺されたと思っていた神官だよ……だが、それがどうした。ただ殺されたのがセルジオで、生き延びてたのが俺だったってだけだ……裁判を本筋に戻そうじゃないか……この裁判はその男が有罪か、無罪か、それを決めるためのものだ。その男が殺人容疑者だって事実はうごかねぇ」机をばしばしっと叩いてレクスを指差す。

イブン 「だろうな・・・」

ユトル 「ならもう一つ質問をしましょう。セルジオ高司祭を殺害したのは被告人ですか?」

GM  クラム神官「さっきのが最後の質問なんだろう?回答を拒否する」鬼のような形相でユトルを睨む。



睨み合いの続く検察側と弁護側。

実はこの時点で、レクスを完全無罪とする決定的な証拠が出ていたりするのですが……。

気がつくのは誰かな?



イブン 「・・・そちらの調書は無効、被告は否認している。すでに決まったと思うのだが?」裁判長を見る

GM  ソード検事「何をふざけた事を!我輩の調書が無効だと!?何を根拠にそんなことを言う!」机をばしばし!ソードブレイカーをびぃっ!

イブン 「根拠ならある・・・過去視覚とやらは、神官にも使える魔法なのか?」



はい、イブンサフ大正解。

《過去視覚》という魔法を習得する事ができるのは高司祭位を持つ者のみ。

ということは……?



GM  ソード検事「な!?」愕然とした表情。ぽろっとソードブレイカーを取り落とした。

GM  アレイオス裁判長「……使えませんね。ソード検事はセルジオ高司祭の振りをしたクラム神官とともに、この調書を作った……しかし」

GM  クラム神官「……う、あ、それは」顔を青くしてぼたぼたと汗をたらしている。

GM  クラップ弁護士「《過去視覚》の使えないクラム神官が協力できるわけがない!せやろっ?」

GM  アレイオス裁判長「その通りです……つまり、この調書はまったく当てにならない代物ということですね」大きく頷き、調書をびりびり。

GM  クラム神官「そ、そうだな。証拠不十分でもう一度調べなおしだろう……し、仕方のない話だ。裁判は終わりだな」踵を返して、証言台から下りようとしている。

GM  アレイオス裁判長「しかし……被告人が犯人でないとしたら、いったい誰が……」目を閉じて考えている。

ユトル 「裁判長。犯人は被害者の身近な人物だったのではないでしょうか?」

GM  アレイオス裁判長「なぜですか?」

ユトル 「犯人が一撃を加えただけだったのは、それで放っておいても死ぬと分かっていたからではないでしょうか?つまり犯人はセルジオ高司祭が血友病だと知っていたのです。しかも、背中から不意打ちができるほど彼が気を許す人物であった……例えば同室の同僚とか」

GM  クラム神官「な、ななな!?貴様、何を言い出す!?」焦った様子で。

イブン 「さらに彼はセルジオ司祭に脅されていたと言っていたな。動機もレクスより彼の方が確かではないのか?」

GM  クラム神官「き、貴様ら……俺を疑っているな?……俺は何も答えないぞ。黙秘権を行使するっ!」机をバンバン。

ユトル 「(裁判長席を見上げる)アレイオス裁判長、《精神探査》の許可を」

GM  アレイオス裁判長「……法廷での魔法使用は両者の同意が必要です」目を閉じて

GM  クラム神官「不愉快だ!拒否する!断固拒否するぞ!」



レクスの無罪はほぼ確定。

セルジオ改めクラム神官も追い込まれてきました。

後もう一押しです。

そして、今最後の一押しをする人物が戻ってきました!



カイ 「遅ればせながらカイ・サイトニン、ただいま参上!」ドアを蹴破って登場。ふふ、これぞ主人公タイミング(笑)

GM  レクサール?「おや?カイ君いらっしゃい、随分出待ちが長かったね心配しちゃったよ」瞳の色が変わってたり。

カイ 「すまんな。運動には自信があったが……クラップの前じゃどうしようもなっかたんだよ。……裁判長、一つ許可を願いたいのですが」

GM  アレイオス裁判長「なんでしょう?」

カイ 「私に証拠品として提出されたレイピア、『貫き丸』を貸していただけませんか?」

GM  アレイオス裁判長「それはかまいませんが……」では君の元にレイピアが運ばれた。

GM  ソード検事「今更それがどうしたのかね?」

カイ 「ありがとうございます」ではレイピアを手に持って偽セルジオに切っ先を向けて……。

GM  クラム神官「待てッ!貴様何をする気……ま、まさか!?うわぁぁぁぁぁ!」クラム神官は君がレイピアを向けた瞬間に慌てふためき始める、そう、今から何が起こるかがわかっているかのように

イブン ・・・・・・・・・・あ

ユトル 「………?(眉を顰める)」興味深く成り行きを見届けよう。

カイ 「ピアース!!」

GM  では君が叫んだその瞬間に、クラム神官は証言台の影にその身を伏せる。そして……ずばぁんっ!

イブン ・・・あぁっ!?

カイ え?何が起こったの?

GM レイピアは君の手から飛び出し、凄まじい勢いで証言台に突き刺さりました。

GM  クラム神官「てめぇっ!なにしやがるっ!俺を殺す気かっ!」青筋立てて君に食って掛かります。

イブン ふむ・・・回避したか。

GM  アレイオス裁判長「……ふむ。どうやらそのレイピアには《飛ぶ剣》の魔法が込められていたようですね」

GM  ソード検事「いまのは……そのレイピアの力、か……そんな魔法の力を秘めていたとは、知らなかった」

ユトル 「なるほど、ピアースか…そのまんまじゃな(あっけに取られ)」

GM  アレイオス裁判長「凶器にそのような力があるなど、聞いていませんが……」ソードを見つつ。

GM  ソード検事「……調査不足だったようだ。検察側もこのような事実は今はじめて知った」

GM  アレイオス裁判長「……もっとも、そちらのクラム神官は知っていたようですが」

カイ なるほど。「あらかじめ知っていなければ、回避することなど不可能ですからね」

GM  クラム神官「!?」カイの言葉にびくっとしてます。

GM  アレイオス裁判長「……なぜ、貴方はその言葉で《飛ぶ剣》が発動すると知っていたのですか?」

カイ 「俺の方はとある情報屋からの情報でね……まさかこうなるとは思っていませんでしたが」

GM  クラム神官「そ、それは……」ぼたぼたと汗を垂らして顔面蒼白です。

GM  アレイオス裁判長「……クラム神官も答えてください」厳しい口調で。

GM  クラム神官「う、あ……え」口をパクパクさせています。さあ、止めをどうぞ(笑)

イブン ほら、行け、レクスの親友

カイ 「彼が……クラム神官がこのレイピアの事を知っているのは、彼がこのレイピアを使った事があるからだ!」

GM  クラム神官「!!!!!」カイの一言に飛び上がる。

カイ 「そう……この事件の犯人はお前だっ!」

GM  クラム「!?な、ななにをっ!なにっを言う!……た、確かに私はそのレイピアの使い方を知っている、だが……それは、その……そう以前に同じものを見たことがあるからだっ!」目を白黒させてますぞ。

ユトル ここはキリュウに証言してもらうべきかな?「アダフさん、その『貫き丸』は何処にでもあるような代物ですか?」

GM  レクサール?「同じものって……これって僕が知り合いに作ってもらった特注品だから世界にひとつしかないんだけどなぁ……」

ユトル 「だ、そうですね」

GM  クラム神官「う、あ、あぁぁぁぁぁぁっ!違うっ!俺じゃない!殺したのは俺じゃない!殺したのはその男だっ!その男なんだぁぁぁぁぁっ!」ぶちきれた表情で絶叫。



ついに口走ってしまった決定的一言。

法廷バトル、今決着である。



ユトル 「……さて裁判長、証言は取れましたか?」

GM  クラム神官「!!!???」ユトルの方を見て混乱した表情をしてます。

GM  アレイオス裁判長「ええ……今の一言ではっきりしました」かっと目を見開いて宣言する。

GM  クラム神官「な、なな!?まさか……まだ魔法が!?」驚愕の表情。

イブン 「・・・語るに落ちる、とはこういうことだろうな」

GM  アレイオス裁判長「《嘘発見》この魔法は両者が同意した上で使用しました。双方、問題はありませんね?」

ユトル 「ありません」

GM  ソード検事「……確かに同意した」

GM  クラム神官「な、な、な……ああああっ!」両手で頭を抱え泡を吹いてがっくりと崩れ落ちる。



長かった。

本当に長い戦いだった。

ともかく、判決の時が来たのである。



GM  アレイオス裁判長「この事件に関しては……再度調査をしその詳細を報告するとしましょう」

カイ 「これにて一件落着、か」

ユトル 「では裁判長、判決を」



で、こんな時になって今更のように動き出す人物が一人。



GM  エルバルト補助官「あ、終わりました……?」寝てたらしい。

GM  アレイオス裁判長「君という人は……」

GM  エルバルト補助官「あー、そういえば一つ言わなきゃならんことを忘れてました……」ごにょごにょと裁判長に囁くエルバルト、で裁判長の眉がぴくん。

一同 ???

GM  アレイオス裁判長「ごほん……よろしい。では改めて判決を言い渡しましょう。判決……『有・罪!』」

GM  クラップ弁護士「へ?」

カイ 「よしよ……へ?」

イブン ああ・・・やっぱり・・・さらば、レクス・・・。

GM  裁判長「……貴方が殺人を行っていないことはわかりました。しかし……見張りを殴り倒して脱獄するという行為は犯罪です」

イブン 「・・・」半目でレクス(?)を睨む

ユトル それは別に立件してくれ(遠い目)

カイ そういえば(笑)

GM  レクサール?「……まじ?」

GM  アレイオス裁判長「まあ、サリカ神殿でニ三日無料奉仕しでもしていただくとしましょうか」

カイ 「……ま、こればっかりは自業自得だな」

イブン 「・・・疑いが晴れてよかったな。それでは、立派に勤めて来るんだぞ」言うだけ言って、さっさと帰ろう

GM  アレイオス裁判長「これにて閉廷」かんかんっ!

ユトル 「やれやれ、なんとか勝訴したな」みんなで肩を叩き合おう。

GM  レクサール?「ちょ、ちょっとぉぉぉぉぉ!」ガヤン信者に両脇をがしっと捕まれて引きずられていく彼を尻目に、君たちは帰途につくのだった(笑)



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